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「ヨシキさん、
しおれてますよぅ。
お水が足らないですか?」
「また違う所でやってて。
しかもフルコースの
占いじゃないですか」
「ありゃ?見てた?
えっと、肥料と一緒で
必要な時に
与えるのがいいんだよぅ」
「まったく」
そんなヨシキを
相手にすることなく、
朱里は自動販売機で
コーヒーを買って来て差し出し、
ヨシキは黙って受け取った。
「ダイヤは傷で光るんだよ。
一個くらいの傷くらいで
暗くなるなって」
「その輝きを増やすために、
わざと言われていますか?」
ヨシキはたまにこうやって
きつい言い方をする。
朱里は睨むようなヨシキを
無視して、その脇に腰かけ、
コーヒーを一口飲んだ。
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