第8話 その後に…

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「朱里さん?何のこと?」 「息子さん?ですか?」 ヨシキを見て言う男に 朱里は苦笑いで首を振った。 「だと嬉しいですけどね。 残念ながら違います。 今いる所で一番優秀な方ですよ ヨシキさん、こちら 私が行っていた学校の先生で、 今は事務長さんです」 「初めまして、 ハセクラと申します。 今度彼女に こちらに戻って来て もらおうとして交渉中でして、 今日はお返事を 伺いに参りました」 慇懃な物言いの男の言葉に ヨシキは言葉を無くした。 戻ってもらうとは、 いなくなると言う事か? 朱里が? 驚いて何もいう事が 出来なくなったヨシキの頭上を、 カモメとカラスが 交差するように飛んで行った。 了
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