第9話 鶏肉料理

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朱里が言う、 停滞の日、と言うのは 占いで用いる星の ひとつの象意で、 何事も用心と諦めが 必要だった。 なにせ、この日は 自分の頭上に 剣がぶら下がっている日、 と言っても過言ではないので、 注意がいる。 また、自分の為にのみ 物事を追うと しっぺ返しは大きいので 自重しなくてはならないと 教わってもいた。 「朱里さん、聞いて下さいよ」 「ん~?Gでも出たかい?」 「ゴキブリなら まだその方がいいです」 必要な道具を 出しながら言う朱里は、 元気のなさそうな ヨシキを見て、手を止めた。 Gと言って いつもなら通じるのに 今日に限ってなぜ わざわざ言い直すのか、 朱里は少しだけ目を細めた。
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