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「朱里さん、
あれってなんですか？
カメがネギを
杖にしていますけど」
「ん？
亀ネギ仙人様と
呼んでいるのさ。
きりっとしていて、
カッコいいでしょ？」
「…カッコいい、ですか」
朱里の後ろの棚に
置かれた置物を見て、
ヨシキは
苦笑いするしかなかった。
この前行った
ベックラサイト前の
フリーマーケットで、
朱里が欲しかったものが
これだった。
白い陶器で出来たカメは
後ろ脚で立ち、
毅然とした表情で前を見つめ
神々しい感じもするが、
そのカメが手にしているのが
長ネギなので、どう見ても
漫画のキャラクターにしか
見えなくなってくる。
他の人は
水晶玉とかを置くのに、
そう言った事にはまったく
頓着しない朱里だった。
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