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「変なの見つけますね」
「ほっとけ」
「朱里さん、さっきから
何をやっているんです?」
「頼まれもの」
取り付く島もない返事の時は
朱里に何を言っても無駄だと
判っているので、
ヨシキはすごすごと
自分の席に戻り、
またも考え始めた。
「変だなぁ。
言った記憶もないのに、
否、もしかして
言っちゃったのかな。
おかしいぞ。
この前はマリさんにも
さよならって言われるし、
あぁ、もう、この頃は
うまく行かない事ばかりだ。
なんでかなぁ」
カーテン越しに聞こえる
キーボードをたたく音に
ため息をついていると
忍び足でカツラがやって来た。
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