第9話 鶏肉料理

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だが、朱里のような ゴーインにマイウエ~を 相手にしていると 人気も席順も、 ヨシキの中では どうでも よくなってきていた。 それどころか、 カツラのどことなく 粘着質のような雰囲気が 気味悪く感じられるようにも なっていて、 ヨシキはゆっくりと身を引いて カツラから離れながら言った。 「あ、いえ。すいません。 きっと忘れたか、 何かだと思います」 「ほんとぉ~? よっちゃんてさ、この頃、 隣のオバサンと仲良いから 移っちゃったんじゃないの? 年寄りのボケがさ」 そして近寄られるのを 嫌がるようなヨシキの耳元に、 わざと口を寄せて言った。
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