第9話 鶏肉料理

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「ね、知ってる? あのオバサン、 朱里さんってさ、 カウンセリングも 出来るんだってね、 事務の子が言ってたもの。 占いだって 似たようなものなのに、 何処まで人の心を覗けば 気が済むのかしらね」 朱里が 占いに留まらない技を 持っているのは 薄感じていたが、 その事まで見下したように 言うのには閉口した。 そこに客の靴音がしたので カツラは慌てて出て行き、 ヨシキは我知らず、 ほっとした。 早い時間に訪れる客もいるが、 ほとんどは 昼近くか過ぎが一番多い。 天気の良い平日に来る お客の大半は 朱里の所に入るので、 なぜこれで新米です、と 言うのかが 不思議なくらいだった。 それを聞くと朱里は逆に 意外そうな顔をして答えた。
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