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いつものように、
道端の植え込みの
柵に腰かけて、
おにぎりを食べながら
言う朱里は、
どこか楽しそうだった。
「全員卒業はどうかなぁ。
先生はこういうのに
向かない星があるって
言っていたんだよね。
それにあてはまるのが
二人いたけど、
ほんとに最後は
来なくなっちゃって、
どうしたかなぁ。
仕事が忙しいとか
言っていたけどね」
のんびりとした口調で
そう言う朱里の視線が
占い所の方に向けられた。
小さな体をした男性が
立って、看板を見ていた。
はじめて訪れるお客は、
あぁして看板を見て
気に入った占い師の所に
入って行く。
「お客さんですね?」
「そうかな…」
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