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「傾聴、かぁ」
占いの大半は傾聴で、
話を良く聞かないと
答えも出せないと
聞いたことがあった。
そう考えると
朱里は良く話を聞いている。
何気なく誘う様な
問いかけをして、
お客に言わせるだけ言わせ、
その中から、こうですかと
聞いているのも知っていた。
その朱里の方から
椅子を聞く音がして、
お客を見送る声がした。
「朱里さん」
「んあ?どうしたの?うげ」
「朱里さんの傍にいて
よかったぁ~」
カーテンを開けるや否や、
朱里にしがみ付いたヨシキを、
朱里は投げ捨てるように
椅子に座らせた。
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