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占いは問われた事が
良いか悪いか、
断じる事も出来るが、
依頼人をより良い方向に
向けてやる事こそが占いだと
朱里は思う。
それを大きく言うと
運命学と言うそうだが、
その為には
読み解く力が必要だったし、
もちろん依頼人を
観ての事にもなる。
それが抜けているのでは
話にはならない。
「どう思いますか?これって」
「まあ、また来るんじゃない?」
「また投げやりに言って」
「あぁ、オリンピックの競技ね」
「…それは槍投げ、です」
槍を投げる仕草をした朱里を
ヨシキはため息と共に見返した。
朱里はちょっと笑んで続けた。
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