第10話  おひとり様

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占いは問われた事が 良いか悪いか、 断じる事も出来るが、 依頼人をより良い方向に 向けてやる事こそが占いだと 朱里は思う。 それを大きく言うと 運命学と言うそうだが、 その為には 読み解く力が必要だったし、 もちろん依頼人を 観ての事にもなる。 それが抜けているのでは 話にはならない。 「どう思いますか?これって」 「まあ、また来るんじゃない?」 「また投げやりに言って」 「あぁ、オリンピックの競技ね」 「…それは槍投げ、です」 槍を投げる仕草をした朱里を ヨシキはため息と共に見返した。 朱里はちょっと笑んで続けた。
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