第10話  おひとり様

21/43

110人が本棚に入れています
本棚に追加
/417ページ
「そんなに 深刻になっても仕方ないし、 来るのを待たないとね」 「また来ると思いますか?」 「ここに標的がいると思うなら やってくるでしょう。 逃がさない気持ちも あるみたいだし。 あ、これ、お返ししますね」 生年月日の書かれた紙を 受け取ったヨシキは 思い出したように言った。 「そうだ!これを見た時、 朱里さんだ!って思ったんだ」 「へ?」 一枚に一人だけ書かれたものを 差し出してヨシキは 慌てたように言った。 以前、朱里の書類を 覗き見したことがあって、 その時に見たそれは 割に覚えやすい 日にちだった事を 思い出していた。
/417ページ

最初のコメントを投稿しよう!

110人が本棚に入れています
本棚に追加