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「自分の思い上がりをね、
それとなく
教えてくれていた
気がするんだ。
お客さんが
言ったようにはしない、
なんて判っているし、
それを自分に置き換えても、
いきなり変えるなんて
出来ないんだから
当たり前だよね。
ちょっと方向を
指し示してやれば
いいだけなのに、
やり過ぎちゃって。
いまだにうまく出来なくて
自己嫌悪なんだなぁ~」
苦笑いを
浮かべたままの朱里を
ヨシキは黙って見つめた。
これまで祖父と朱里が
どういう親交が
あったかなど
気にもしなかった。
だが良く考えてみれば、
祖父は朱里の事だけは
認めているような気がする。
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