第10話  おひとり様

39/43

110人が本棚に入れています
本棚に追加
/417ページ
「自分の思い上がりをね、 それとなく 教えてくれていた 気がするんだ。 お客さんが 言ったようにはしない、 なんて判っているし、 それを自分に置き換えても、 いきなり変えるなんて 出来ないんだから 当たり前だよね。 ちょっと方向を 指し示してやれば いいだけなのに、 やり過ぎちゃって。 いまだにうまく出来なくて 自己嫌悪なんだなぁ~」 苦笑いを 浮かべたままの朱里を ヨシキは黙って見つめた。 これまで祖父と朱里が どういう親交が あったかなど 気にもしなかった。 だが良く考えてみれば、 祖父は朱里の事だけは 認めているような気がする。
/417ページ

最初のコメントを投稿しよう!

110人が本棚に入れています
本棚に追加