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逃げ遅れた…
そう思いつつ、
やって来た二十代くらいの
ぽっちゃり体系の子に
椅子をすすめた。
体に合わない短めの
ベージュのセーターと
濃茶の短パンに紫のタイツ、
どれをとっても
驚きで目が閉じられず、
朱里の頭には、
思わず車のタイヤを
モチーフにした
某有名キャラクターが
浮かんで来てしまった。
「タイヤのくせに、お店に
星付けているトコだよね。
へんなの…」
「あの~」
首を傾げていると
可愛らしい声で
呼びかけられて、
朱里は我に返った。
「今日は
如何なさいましたか?」
「私ぃ、
好きな人が出来てぇ~」
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