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彼女の言う彼とは、
どうやら勤め先の
人物であるらしかった。
元気そうな若者で、
彼女以外の女性陣からも
熱烈な視線を受けている。
だが、ふと朱里は
違和感を感じた。
が、それを遮ったのは
またしてもお客さんだった。
「それでねぇ、彼はね、
とってもすごいんです!
この間もね…」
「… そ、そうなんですか」
そしてまた延々と
彼について話された。
適度に頷くものの、
次第に占いが必要なのかと
思った瞬間、
彼女は言った。
「で、どうでしょう?
私と彼の相性は?」
「は、はい。
では、占いましょう」
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