第11話  長い一日

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たまに、 こういう変な所に 勘が良い人がいる。 占う事を止めようとする こちらの先手を いきなり打ってくるのだが、 本人は そうと判っていないのが 面白い所だった。 占うならば、 二人の生年月日がある方が 正確に出せるのだが、 ないならば致し方ない。 朱里はカードを取り出して、 手に持ち、 占いたい事をカードに伝える。 「それでね、彼は今度…」 ぷつり、 朱里の頭の中で そんな音がした。 朱里は手から こぼれ落ちたカードを、 苦笑いで拾いながら、 それにうん、うん、と頷いた。 ここまで集中出来なければ 占う事は不可能に近い。 “少しは占わせてくれ~、 お~ぃぃ、 聞いているかぁ??” 朱里は心の中で 叫んで、叫んで、 ただじっと耐えて、 耐えまくった…。
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