第11話  長い一日

13/13

110人が本棚に入れています
本棚に追加
/417ページ
延々二時間も話した彼女は、 呆然とする朱里に お金を押し付けて 飛び跳ねるように、 にこやかに帰って行った。 朱里は何一つ占う事もなく (出来ずに、とも言う)、 それでも彼女は 満足していたようだった。 それを聞いたヨシキは、 これまたボソッと言った。 「傾聴、さすがっすね」 「…シニマシタ」 机とお友達の朱里を、 毅然とした雰囲気の 亀ネギ仙人の像が じっと、 どことなく満足げな瞳で、 見つめているようだった。 了
/417ページ

最初のコメントを投稿しよう!

110人が本棚に入れています
本棚に追加