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占う者の数が
減ったことで、
暇な平日から、
人で溢れる週末に
出るように言われて、
朱里は口数も減ったと
ヨシキは思った。
もともと
話す人ではないのだが、
何かを
考えているようにも思えた。
「朱里さん、
元気ないですけど
どうしたんですか?」
「ん?あぁ、
また1年が
過ぎるなぁと思って」
そう言って苦笑いを
浮かべた横顔が何となく
寂しそうに見えたものの、
朱里の心中を知ろうともせずに
ヨシキは頷いただけだった。
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