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「私、迷っちゃって。
近くにいるみたいだから。
うん。すぐ行くね」
女の子が持つ物にしては
飾り気のない携帯だなと
思っていると、
班ごとに学校から
貸し出されたものだと
教えてくれた。
「私、班長にされちゃって。
何でいつもこう、
面倒な事ばかり
押し付けられちゃうんだろ」
「ヨシキさん、
ちょっと彼女、
送ってきますね」
カーテン越しに小さく言うと
ヨシキが顔を覗かせた。
今日は天気もいいので
お客の足が別の方に
向いているのか概ね空いていた。
「あ、じゃ、
僕もコンビニに行って来ます」
それに頷いて
朱里は彼女と
連れだって歩き始めた。
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