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「ねぇヨシキさん、
私ってさ」
「は?」
身長の差があるので朱里は
ヨシキを見上げる姿勢になる。
そのまま、しばらく
ためらうようにしていたが、
ぼそりと言った。
「あのね、さっきの子に、
占い師さんって
絶対チートですよねって
言われたんだけど、
チートって何?
そんなに私って
引きこもりみたいに
見えるかな?」
「は?はいぃ?」
一瞬ぽかんとした
顔のヨシキは、
声も大に笑い始めた。
道行く人も振り返るくらいの
大笑いに、
次第に朱里は
しかめ面となり、
ポケットから
スマホを取り出し、
その画面を見るなり、
いつもの柵に
どっかりと腰かけた。
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