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「判りますって!
放っておいて下さい」
「じゃあやってみなよ、
そのくらい、
さっと出来ないと
いけないじゃないか」
「じゃあじゃあ、って
うるさいんですよ!
料理しているんじゃあ
ないんですから!」
「ってお前も
言ってるじゃん」
「… 朱里さぁあん」
困ったような顔をして
こちらを向いたヨシキに、
朱里は笑った。
どちらも言い方は
きついものの、
何処か兄弟喧嘩のような
生ぬるい雰囲気が
可愛らしく、
その上、
口達者な星を持つイダに
ヨシキが敵う訳がないと
判っていたので、
ここはひとまず、
両料理店に
お引き取りを願った。
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