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それにヨシキは
慌てて口を塞いだ。
笑ってしまいそうだった。
イダが挨拶に来た時に、
二人が同じ学校で
学んだことは
朱里の口から聞いていたが、
朱里は
自分が知っているだけの
朱里ではないのだとも思って、
なんとなく
悲しい気分になって来た。
「そうだよな、
朱里さんにも
朱里さんなりの人生が
あったんだろうし。
朱里さんにとって
僕はどうなのかな。
単なる同業者としてしか
映っていないのかな。
僕にとって朱里さんは
何ていうんだろう、
身内?とか
そんなのじゃなくて、
傍にいるのが
当たり前みたいな…」
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