第13話  花の色は

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「今はやりの壁ドンが いいのかな?」 「カベドン?」 その言葉に眉を寄せて 考え始めた朱里は、 ちょっとヨシキの方の カーテンに顔を向け、 そしてポケットから スマホを取り出したのを見て イダは慌てた。 「なんだよ、知らないの? 今、有名じゃんか?」 「… ふ~ん、そうなんだ。 新しいどんぶりメニューかと 思っちゃった。 またヨシキさんに 笑われちゃう…」 そう言って 声を落としながら笑う朱里を イダはまじまじと見つめた。 星ひと巡り近くの 年齢差があるものの、 そうやって笑うと 朱里は若く見えて 可愛いと感じた。
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