第13話  花の色は

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男は橋の下に 暮らしていたホームレスで、 タカさんの占い通りにして 財を成し得て、そして 失っていた事が 朱里には見えていた。 そして男の心の奥には 女性と子供の姿もあった。 仕方なく朱里は 見たことを言うことにした。 「タカさんは、 ある程度の財が出来たら 戻りなさいと言われたのでは ありませんか?」 「なんだよ、 話聞いていたのかよ? それなら そう言えばいいのに。 そうさ!言われたよ。 だけどよ、あんな金じゃ、 どうやって 帰れって言うんだよ」 「奥様もお子様も 待っておいでですよ」
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