第13話  花の色は

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「透視してるな。 本当なら修業した者しか 得られない技なのに、 本人は、気のせいだ、と 言っていたなぁ。 まったくもう、 ほんとに自分の事は そっちのけなんだからな。 それにしても行先か、 でもこれは ただの方位じゃない。 とすると占い方として 最適なのはあれしかないか」 「早くしろよ! 占ってもらうくらいの 金ならあるんだ!」 「行先は、ありませんね」 やっとの事で聞き出した 男の生年月日を見ていた 朱里が言うと、 男は机を拳で叩いた。 「なんだとぅ!」 「ついでに申し上げれば、 この時期に不用意な移動は お勧めできません。 動けば命を無くしますよ」
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