第13話  花の色は

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「なんだ、おめぇ、 また来ているのかい?」 「じーちゃん」 カーテンを開けて やって来たのは タカさんだった。 部屋の様子を見回す 鋭い視線を受けて、 ヨシキとイダは端に飛び退き、 椅子から立ち上った男は 口を開けて 冷や汗を流し始めた。 「い、いや、その、旦那」 「この子に占って もらったんなら 二度目は必要ねぇ。 言い訳はいらねぇ! とっとと言われた通りにしな! そんでもって、 二度と来るんじゃねぇ!」 凄味のある一喝に 男は慌てて走って 去って行った。 タカはそれを見送り、 朱里の方に向き直った。
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