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「こいつは世間に
まだ疎いからな、
契約書のなんたるかも
判っちゃいない。
朱里ちゃんと違って
勤め人の経験もないから
ガキと一緒だ」
「じーちゃん、ひでぇ」
「本当の事だろうが、ヨシキ。
お前に言えばここの権利を
盾に能無しになるのも
判っていたから
あえて言わなかった。
ま、そういう星だからな、
お前は」
ヨシキの持っている星は
跡取りには
向かないとされる星で、
むしろ自力で
開拓して行く方が
本人の為でもあった。
すなわち、
財産があれば
働かない放蕩者に
陥り易いので、
孫がいくら可愛くても
タカは言う事を
控えていたわけだった。
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