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「あ、これはいかんな。
ヨシキ、
いい方位を見て病院に
連れて行ってあげなさい」
「えぇ~?実際にやるの?
うわ、苦手…」
三人に見守られる中で
始めたヨシキを見て、
朱里がまず
苦笑いを浮かべた。
それからタカが溜息をつき、
仕方なくイダが言った。
「だから今日は
もう陽遁だって
言ってるじゃん!
お前、彼女を殺す気か?」
「あれ?間違ってた?」
「大違いじゃん!」
目を瞬かせるヨシキに
朱里は笑い出し、
ついには皆で笑った。
外は寒い風が吹いていたが、
陽の光が温かく、
その暖かさが
久しぶりに建物内に満ちた
瞬間でもあった。
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