第13話  花の色は

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占い師は 実際に占を立て始めると、 自分に足りない 技に気が付いて それを習得しに戻ったり、 もう一度学び直したいという 気持ちになるのだと言う。 それ程に占いの世界は 形を取りにくく、学ぶほどに 深くなるものでもあった。 「泣きついたって 決まったものは 変えられないぞ」 「だってさ、 そんなこと言ったって…」 ヨシキは泣きつきたい気持ちで 朱里の方のカーテンを開けると そこは誰もいなかった。 「あっ!朱里さんが また脱走した!朱里さ~ん!」 「やれやれ…」
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