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椅子に縛られ、ボロボロになっている少年の周りを取り囲む、白衣を着た研究者達。
「こいつももうダメだな……」
その中の一人の男が、物を見るかのような目で少年を見ながらそう呟く。
「こいつで丁度10000個目だ。区切りもいいし、アレを始めるか。おい、こいつを含めた全部をあそこに入れておけ」
命令を出された他の者は、少年を縛る鎖を解くと、どこかへと連れて行く。
そして、少年は鎖が解かれたというのに抵抗らしい抵抗をせず、暗く無機質な瞳を、男にずっと向けていた。
男はそれを見届け、部屋に一人だけになると、口元を歪ませながら呟く。
「さて、ゴミの中にーー宝石はあるかな?」
※※※※※
研究者達は言った。ここから出られるのは1人のみ。生きて出たければーー殺せ。
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