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僕のそんな言葉は、おじさんの不意を突いたらしい。きょとんとした後、じわじわと顔を赤くし、おじさんは自分の髪をくしゃくしゃっと掻き回した。
「ああー! もうやだ凪ちゃん!」
「……顔赤くなるとこ初めて見ました」
「そういうこと言うなよ、もー」
いつも冷静に、勘違いだと諭されてばかりだったから、こうして不意打ちができて嬉しい。僕は口元がニヤけるのを止められなかった。不意を突けば、おじさんは僕の気持ちをあんな風に受け取るのだ。
僕の部屋は二階にあるから、手を貸しながら上がった。
おじさんは僕の部屋に入ると、「ここが凪ちゃんの部屋かぁ。ベッドの下にエロ本あるー?」などと軽口を叩く。そう言いながらも顔色が悪く苦しそうなおじさんを、僕は無理矢理ベッドに寝かせた。
「寝てください。しばらくしたら起こしますから」
タオルケットを腰辺りまで掛けてから、僕は飲み物でもとって来ようとおじさんに背を向ける。
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