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「痛くしてくださいよ。それでイケるから」
「はは、合格」
睾丸を揉んでいた手が、完全に勃った僕のものに再び移動する。先ほどよりも強く扱かれ、腰が浮き、荒くなった呼吸が胸と腹を上下させた。
「あ、あっ、イキそ……っ」
おじさんの背中に縋りつくように手を伸ばす。おじさんは空いている片手で僕の頬を撫でた。そんな、愛おしんでくれているような仕草に、涙が溢れてくる。
「イくっ」
吐精する瞬間、「ごめんな」とおじさんが言った。好きな人の手で快感を得るという幸せな行為のはずなのに、その言葉で、これがおじさんにとっては、そういうものではなかったのだと気づいた。
───セックスじゃない。僕が縋るから抜いてくれただけだ。
それでもそうじゃないと思いたくて、僕はおじさんのベルトに手をかける。おじさんは起き上がって僕から身体を離した。
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