第1章

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っていうのがフラグだったのかもな…。 学校行事として遠足がある。俺は普通に授業をしてもらった方がいいんだが。どうせあいつらに連れ回されるはずだ。ああ、面倒くさい…。 行き先は奈良だった。ありがちだな。大体京都か奈良かだな。 奈良には何があったか? あれだ、鹿がいっぱいいる公園。あと、大仏だろ?あとは… 「なっ、前田鹿せんべいあげたいよな!?」 やっぱり班はいつものメンバー。どうやら一番の目的を決めているらしい。 「ああ、そうだな。」 鹿なんかどうだっていいだろ。 「ほらな!やっぱり鹿せんべいあげにいこうぜ!前田も動物好きなことだし!」 待て待て。いつ俺が動物大好き宣言をしたんだ。とは思うが口に出す気力はない。 「真田、お前は馬鹿だよな。奈良に行くのに鹿しか思い付かないのか。ほんとに高校生か?そんなに鹿に会いたいならそのへんの山にでも登ってこいよ」 すごい毒舌だ。こいつは建築に興味があるらしくて、前々から奈良に行きたがっていた。 「奈良と言えば鹿だろ!?」 これは抜け出せない無限ループだ。放っておくのが一番の策だ。
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