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暗雲とシルエット
彼と初めての海辺デート。
さっきまで、お喋りだった彼が、なぜか急に無口になった。
喋り疲れたのか…それとも怒っているのか…
夕陽のせいならいいけれど…と.、見上げた空には
暗雲が…
まさか彼の心も黒い雲?何とか話をつなげなきゃ…
『…もうすぐ暮れちゃうね。』
『…そうだね。』
『…暗くなる前に…帰らなくちゃね…』
『うん、…じゃあ…その前に…』
『エッ?…』
静かに暮れて行く浜辺に無口な二人のシルエット
聞こえてくるのは、波の音と重なる二つの鼓動
初めての口づけは、潮の香りと…
チョッピリぎこちない恋の味がした。
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