第3話 気づけば... ... 扱いは... ... ペット?

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有り得ないとばかりの感想がその唇から洩れだす。 砂で汚れた、 整った顔立ちには信じられないという思いと、 驚愕が刻まれていたのだった。 一流モデルと言っても差し支えない顔立ちをしている。 整ったそれぞれのパーツがバランスよく配置され、 美形と呼ばれる顔を作り上げている。 砂で汚れているが。 その目はある種の狂気が宿り本来なら澄んでいたであろうその瞳を暗く濁らせていた。 『オマエが既に成し、 またこれからも続けようとした事は、 オマエ自身が邪神を退け平穏と導いたこの世界に再び動乱を招き、 結果として再度の邪神降臨へと進ませる愚かな行為だ。 』 俺は、 勇者が聞いているいないに関わらず淡々した調子で語りかける。
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