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「何故僕が殴り殺されなければならないのですか?
ゾンビを大量に駆除した英雄の僕が」
広田と話していた男が両手の平で力一杯机を叩き部屋を出て行く。
暫くすると両手に新聞紙を握り締めて戻って来ると、握り締めていた新聞を広田の前に叩きつけた。
「見ろ!!お前が犯した犯罪だ! 」
叩きつけられた新聞に載っている写真を見る。
真っ黒焦げで車体のフレームが辛うじてわかるタンクローリーと、その周りに横たわる殆ど炭化した人間のような物がそこかしこに散らばっているのが写っていた。
「ほら見て下さい。
ゾンビをこんなに倒したから新聞社の人達が立ち入る事ができるようになったのです」
「お前は何を言っている!?
死者だけで370人の子供を含め564人以上もの人を殺したのだぞ!
負傷者は2600人以上いる。
重傷者の中には今現在も生死の境をさまよっている人もいるのだ。
この大量殺人鬼が!!」
広田との会話は全く噛み合わず、自分はゾンビを大量に駆逐した英雄だと主張するだけの為、精神鑑定に掛けられる事になる。
それと共に広田について調べが進められると、進められるだけ奇妙な事がわかって来た。
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