1人が本棚に入れています
本棚に追加
あの“ペン”のせいだ…。
そんなこと、あるはずがないのはわかっている。
でも…何度考え直しても、答えがそこにしかいかないのだ。
その日から私は、塾からも、まずいお弁当からも解放された。
いいや…
そんなもの、最初からなかった…“そういうこと”になったのだ。
これは凄い物を手に入れた…
確かにそうなのだが、まだ確信しているとまでは言えなかった。
私は、“確かめる”という名目で、いろいろなものを書き、消し始めた。
小テスト、三者面談、嫌いなコ…
何でも消えてしまうから、例えば…失恋だって怖くなかった。
どんな失敗をしたってなかったことに出来るし、嫌なことはしないで済むのだ。
まるで、神にでもなった気分…
いいや、それは言いすぎね…
でも、“自分は特別”…そう思っていた。
どんな些細な不快も、私の一存でどうにでもなるんだから。
最初のコメントを投稿しよう!