第1章

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私はいつもならずっとずうっと歩いてやっとつくはずの幸花橋まで一気に走ったから足はガクガクしてるし、胸はおかしくなっちゃったみたいにバクバクと波打ってたけれどそんなことどうでもよかった。 土手の上まで一気に駆け上って一度、立ち止まった。 そして、その場の景色に見とれていた。 太陽の光でキラキラと反射したゆったりと流れる川の水。 さわさわと風に揺れる三つ葉のクローバー。 小さいけど、ずっと前からある幸花橋。 そこにある全てのものがとてつもなく綺麗に見えた。 そして、何故かすぐにそれはぼやけてよく見えなくなった。 私は泣いていた。 よくわからないけど涙が溢れて止まらなかった。 泣きながら土手を駆け下りて緑の絨毯みたいな三つ葉のクローバーにしがみつくみたいにして涙で滲む目で必死に探した。
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