第1章

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18歳の夏、高校三年の俺は今日も今日とて受験の為に学校に登校している。 今日は化学の授業だが、これがなかなか辛いんだ。 化学の内容がわからないわけじゃない。実は、俺は他の人と違って目にある異常を持っている。 いつからかは忘れてしまったが、俺は[赤]と言う色を認識出来なくなった。 別に視力がなくなったりしてるわけではないから、日常生活になんの問題もない。 だが、炎などをつかう化学では、火の色をイメージ出来ない分勝手が違ってやりにくい。そんな程度の異常だ。 それでも長い間、こんな異常を持っていると変な考えが頭をよぎることがある そして今日の授業が終わり、帰路に着いている途中、ふと考えてしまう。 ーーーー十年以上前からのこの目の異常は、本当に俺が[赤]を認識していないのだろうか。もしかしたら本当はーーーー
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