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東京に帰ってくると、里緒はもらって来た祖母の形見の手鏡を、自宅の居間に持っていった。
自分の部屋に置いておくのは、気味が悪かった。
学校にいって、友達に手鏡のことを話すと、
「すごい! 自分の結婚する相手がわかるの? あたし見てみたい!」
と、みんなから興味津々で言われた。
「里緒、学校が終わったら、あんたんちに連れてってよ。みんなでさ、自分たちの結婚する相手が誰なのか、試してみようよ」
友達にそう言われたので、仕方なく里緒は、学校の帰りに友達五人といっしょに自宅に向かった。
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