第二章 消えた婚約者

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飛騨から戻った豹磨と梨乃が裏目探偵舎の格子戸を開けると、カウンターには天も海人も雪も菊乃も、心配そうに二人の帰りを待っていた。 「梨乃さん、お父さまに会えたんですか?!」 早速梨乃に詰め寄ったのは、菊乃だった。 「はい、あの菊乃さん。半妖の街の事、これから色々教えてください」 「承知しました。 しかし私は来月、海人と結婚式するので残り1ヶ月なんですが……」 「えぇぇっ? もう結婚式決まったんですか?!」 「おかげ様で。 結婚式はシェアハウスでひっそり挙げたいと思っておりますので。 よろしければ梨乃さんにはお料理担当をお願い致したく」 「もちろん喜んで!」
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