第1章

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☆★☆★☆★☆★☆★ ちなみに暑い時、長い時間、電話で話しているとスマホの画面に汗が付くことがある。 その時、汗が玉のように画面に張り付いていた。 電話を切った途端、画面が切り替わり、その汗が勝手にダイヤルを回した。 汗による誤作動。 年の部分のダイヤルが彼の誕生年で偶然止まった。 そして汗が少し位置を変え、決定ボタンの部分を覆った。 誕生年の誕生日。つまり彼が産まれた日。 その汗は彼のものなので彼に関するその日の出来事はなかったことになった。 彼は産まれてこなかったことになった。 ☆★☆★☆★☆★☆★ 彼が子供の頃、森で出会ったおじちゃんは地元の政治家だった。 彼は子供からドングリをもらった時、もう一度やり直すことを決意していた。 ここで死んだらこの子にも嫌な思い出を作ってしまう。 そう思った彼は死ぬことをやめたのだ。 そして彼はその後、国会議員となり最終的には総理大臣になる。 彼は平和を求め続け、そして有能な男だった。 日本はますます繁栄していった。 ☆★☆★☆★☆★☆★ しかしドングリをくれた男の子は産まれてこなかったことになった。 おじちゃんは森で首を吊り、総理大臣になることはなかった。 その代わりにある男がその選挙区から議員に選ばれることになる。 その男も総理大臣になった。 その男はその地位に就くと本性を現した。 日本の外交は極端なものになり諸外国との摩擦が多くなった。 世界中に喧嘩を売り、周辺国に見放された。 色々な事件が重なり、世界中が憎しみに包まれた。 最終的に第三次世界大戦が起こり、核兵器が空を飛び回った。
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