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「俺は取り乱してなんかいない――いつもと何も変わらないだけだ」
嘘じゃない。
支配して
好きにあいつを弄ぶ。
それが一番
あいつ自身が喜ぶことだし。
今だってそう
意識の下じゃ求めてるはずさ。
「違うだろ!」
揺さぶられグラリとよろめく。
「君が気に食わないのはいつも僕だろ?和樹に当たるな!」
気に食わないだって?
笑わせる。
「ふざけんな……」
義兄の綺麗な顔が二重に見える。
まるで船酔いしているみたいな気分だ。
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