序章。悪夢の始まり。

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遺体発見された翌日、大学病院のオペ室にて司法解剖が行われようとしてた。現場に直接訪れていた髭を生やした男を中心に五名の検視官が遺体を囲う。 『縫合箇所を切開…いやいや実に丁寧に縫い合わされいるねぇ…随分と馴れた人間が行っているようだねぇ。』 『眼球は抜き取られているが、術後内側からの出血量少ないねぇ…内臓も、これまた綺麗に全て取り出されているねぇ…此処までの事をしていて骨に目立った傷が見受けられない…こんな事が出来る人間が居るのか?…絶対有り得ない…』 切開された女性の身体の中を見落としが無いように丁寧に調べて行く検視官責任者、彼は女性の下腹部の辺りに固い異物の存在に気付き、其を取り出す。 真っ黒い小さな袋、その中には何重にも防水防腐処理されたマイクロSDカードがあった。女性を殺した人物が意図的に入れたとしか思えないSDカードは直ぐに警察署へと輸送される。 警察署の部屋の前に連続失踪事件捜査本部と書かれた看板、部屋の中には数十名の警官が座っており、ホワイトボードには先日発見された伊丹三咲の顔写真が貼られている。
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