序章。悪夢の始まり。

7/21
前へ
/25ページ
次へ
『三咲ちゃん、スマイルおねがいしまぁす。』 『ホントに恐いんだから、ふざけないでよ。』 三咲と呼ばれ手をバタバタと動かし慌てふためく女性、間違いなく今回変死体で見付かった人と同一人物だろう。 撮影しているのは男性、二人の、やり取りをみる限り彼氏または、親しい知人と考えて間違いないが、まだ先の映像を見ない事には確定出来ない。 場所は封鎖された遊園地だろうかボロボロになったアトラクションが映っている此の警察署管轄内には其のような場所はない。 遊園地の周りは長年整備されていないせいで背の高い雑草が生い茂っているようだ。カメラのライトに照らされる被害女性、日付は警察に失踪届けの出された二日前。 二人は夏休みの思いで作りにと肝試しに、この廃遊園地を訪れたのだろう。キョロキョロと周りを見渡し遊園地の中を歩き回る女性の後ろ姿の映像が暫く続き異変が起きる。 地震が起きているのではないかと疑うほどに映像ブレ始め、そして、ブラックアウト。次にカメラが映し出したのは赤い電球に照らされた長い通路。 『え…何処ここ…私たち遊園地に居たんじゃ…』 『俺も分からない…気が付いたら此処で気を失ってた…』
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加