牡丹

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道がパッと開けたと思ったら、 目の前には牡丹女子高校、と掲げた門。 その奥には古びた校舎が待っていた。 「あ、松阪さんですか?」 ふわっ 「そうです。」 キリッと、公大が答えた。 「お会いできて嬉しいです。  生徒会長の、小田代ユリです。」 「松阪公大、21歳独身です。 こちらこそ幸せです。 ユリちゃん、なんて良い名前なんだ! 僕たちにまかせてくださいね!」 「あ、尾賀デス。」 慌てて僕も名乗る。 こりゃヤバい。。 隣を見ると、案の定、公大は鼻の下のばしちゃってる。 こうなると全く仕事不能。 「クスクス。面白い方でよかったですわ。 いま夏休みで誰もおりませんの。 生徒会室にご案内しますね。」 お嬢様はかなりの美人。 高校3年生には見えない大人びた感じ。 なんか、なんか、いい匂いする。。 嫌な予感しかしないわ。 そんなことを考えながら生徒会室に向かった。
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