牡丹

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公大は僕より力が強い。 僕がまともに自分の力を扱えず ねずみの霊に殺されそうになっていたとき(!) 通りがかった公大が 口笛をピューと吹くだけで ねずみを吹き飛ばしてくれた。 「お前死にたくなきゃ俺のもんになれ」 この世にはこんな男前の強い人がいるんだ、 って惚れ惚れとして思わずYESと言ってしまった。 ―そんな男前は、今僕の前で  ユリさんにせっせとアタックしている。 「では、ビジネスホテルにおりますので。  本当に、夜中でもいつでもあなたのために  飛んでいきますから!」  どうやら今夜の食事はふられたらしい。  生徒会長と副会長は正門で  僕たちの車を見送ってくれた。
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