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コーヒーショップに入って
アイスカフェラテを飲んで一息ついたとき。
真剣な口調で公大が僕に告げた。
「リョウ、お前に会わせたいやつがいるんだ。」
びくん。
「ぼ、僕は」
「この前みたいなキモい奴じゃないぞ。
いわゆるお嬢様ってやつだ。」
「うん。」
僕には拒否権なんてものないの、わかってるくせに、律儀に公大は説明を始めた。
「さっきの人身事故と関係あるんだが、
牡丹女子高校ってお前わかるか?」
「ん。ちょい田舎だよね。おじょ…あ、もしかして」
「そう。そこのお嬢様さ。
なんと今年に入って自殺者が5人。
いやさっきの人身をいれて6人。」
「ちょっと多いね。」
「そう。それで生徒会長様が直々に俺たちに依頼してきたってわけさ。」
「ふうん。お嬢様がよく僕たちのサイト見つけたね。」
「ま、俺のフェロモンての?それが伝わったんじゃん?」
「アホか!」
「ハハッ。とにかく、今から牡丹高校まで行く準備だ。」
「へいへい。あ、待ってよ!」
話し終わると立ち上がった公大を追いかけてあわててホットドッグをのどに詰め込んだ。
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