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俺の彼女はとても優しくて、気遣いのできる人だ。
些細な変化に気づいて心配してくれる彼女をとても愛している。
今日は一人暮らしをしている俺の家に彼女が泊まりに来ていた。
「あと数分後で付き合って一年経つね」
「そうだな。あっという間だった」
彼女から告白をされて、色々な事をしてきた。どれも、大切な思い出。
と、さっきまで楽しそうに笑っていた彼女が突然泣きそうな顔をして、
「……別れよっか」
そう言った。
あまりにも突然過ぎて、言葉も出ない。
そんな俺を見た彼女は困ったように笑った。
「私は、本来なら一年前にこの世にはいないの。けれど、どうしても貴方に私の想いを伝えたくて、一年間までこの世に残してもらったの」
段々と小さくなっていく彼女の声。
と、ツーと彼女の目から涙が伝った。
「私……!!本当に、貴方を……愛していたわ。だからこそ、貴方には、幸せに……なってほしい……!」
泣きじゃくる彼女。
俺はこんなに美しい人に愛してもらっていたのか。
思わず彼女を抱きしめた。
「俺も、愛してる。誰よりも何よりもお前を……」
抱きしめる力を強める。
「私もよ……一年前、貴方に想いを伝えてよかった。けれど」
俺から少し離れ、顔と顔を合わせる。
「12時にはシンデレラの魔法は消えてしまうのよ」
泣きながら、いつも見せる笑顔を見せる彼女。
「……さよならよ……」
そう言うと段々と彼女の体が透けていった。
「嫌だ……まだ、伝えきれてない。もっと一緒にいたい……!」
彼女は困ったように笑って、顔を左右に振った。
そして、右手で涙を拭いて、
「貴方のそう言うところ、嫌いだったわ」
ゆっくりと近づく彼女の顔。
そっと、彼女らしいキスをすると、彼女は光の粒となって消えていった。
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