最終章「その後」

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間もなくして私は手料理を振る舞った 「こんなものでごめんねー」 なんて言っているが、料理には自信があった 高級レストランも顔負けの盛り付けで彼は圧倒されていた 大絶賛だった 何十万もするワインを飲みながら食事を終えた 私達はワイン片手にフカフカのソファー座り、雑談を続けた 彼の話は何度聞いても飽きがこない 至福の一時だった 外も完全に夜につつまれ、都心の光が夜景を眩しくさせた 「夜景が凄く綺麗だね」 そこから眺める景色に魅力されながら思わず出た言葉に彼も続いた 「本当に綺麗だ」 意外と素っ気ない言葉だった 彼はいつでも見ている景色なのだから、すでに新鮮さなどないのだから仕方がない 「凄く綺麗で僕も驚いてるよ」 しかし彼は夜景からの視線を私の顔に向けた 「え?」 まさか… 「幸美さんが凄く美しくて僕はもう壊れそうだよ」 意外とロマンチストに驚く私 いや、何となく気づいてはいたがこれまたベタな展開だと思わざるを得なかった
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