第7章

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いつも、にこにこ笑っているひとだった。 歯並びのいい口許を、よく綻ばせていた。 何があっても、たいていのことでは怒らない、温厚な性格だった。 だけど、最後に見たお母さんは、泣いていた。 お父さんが、元カノと元サヤに戻る、と言い張った時だった。
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